レコーディングダイエットを勝手に補足してみる1

岡田斗司夫氏のレコーディングダイエットが面白かったので、勝手に補足してみようかと。本来なら公式サイトに行って掲示板にポストするなりすべきなんだろうけど(WordPress仲間だし)、あそこはまだ絶賛途上中で私には構造が難しくてよくわからん。ので、勝手にあれこれ。あ、一応「いつまでもデブと思うなよ」を読んでる事を前提で話すんで、そこんとこよろしく。

それと、私は「いつまでもデブと思うなよ」しか読んでない。いやもちろん他の著作はだいたい全部読んでるけど、ダイエット関連はこれだけ。なので、どこかで説明済みのものがあったりするかもしれない。そのときはご勘弁くださいまし。


どうすればやせられるのか
これはもう簡単である。食べなければいい。絶食すれば必ずやせる。そこまでいかなくても、食べたカロリーを消費カロリーより低くすればやせられる。人間といえどもエネルギー保存の法則からは逃れられない。ずいぶん前の話だが、とある女性が「そんなにやせたいなら食べなければいいじゃない」とマリーアントワネットみたいに言い放った事を覚えている。こいつ、年取って太ったら笑ってやろうと思いつつ、正論だよなと納得したのものである。

しかし、その「簡単なこと」ができないのもまた人間なので、世の中には無数のダイエット法や低カロリー食品があふれることになる。いわく、パイナップルを食べるだけ、腰に巻いてテレビを見てるだけ、1日10分運動するだけ、一食分置き換えるだけ。などなどなど。それらに効果があったかどうかは、あえて書かない。諸行無常。


この方法って効果あるの?
レコーディングダイエットというのは、そうした様々なダイエット方法のひとつだ。そして、かなりの実績を上げている。ここがポイント。もちろん他にも色んな方法はあるが、挑戦者たちが減らした体重×維持した期間÷かかった費用で計算した場合、もっとも費用対効果が高いのが、このレコーディングダイエットではないだろうか。まあ難しい計算はともかく、リスクはないし、やせた人は多いし、我慢することも少ないし、運動も不要だし。ユー試しちゃいなよ、みたいな。

ただそれでも、この方法が万能というわけではない。いや、理論自身は完璧かもしれないが、それを受け入れる側の理解度には個人差がある。実は本だけでは限界があることを本家もわかっているから、そちらも常に進化している。興味がある方はオタキングex公式サイトを参考にしてほしい。で、私は私なりに、この本の読み解き方やアイデアを補足することで誰かの助けになればいいなと思っている。なぜいいなと思ってるんだろう。この気持ちはいったい。恋かしら。


いきなりつまずく
で読み始める。オレやせたよと。なるほど。ダイエットは楽しいよと。ふむ。ん?…嗚呼…。「デブがなに言ってるんだ」ときたか。いやこれ岡田さん自身に向けられた言葉として書いてあるんだけどね。序章と第一章「見た目主義社会」は「太ってると損だぞ、やせると自信に満ちあふれ、充実した人生が送れるぞ」の一辺倒。モチベーションを上げるための誇張が含まれているにしても、かなり過激だ。

このリクツを素直に(ひねくれてる人なら真意を)受け入れられる人はいいのだ。ウソは書いてないから。ただ、常態的に太っていて何度もダイエットに失敗している人は、ここまで繰り返し太っていることのデメリットを指摘されると「クソデブで悪かったな!」と反発しちゃうんじゃなかろうか。他人の目が人一倍気になり内気で傷つきやすい人がこういう文章を読むと、あたかも自分が攻撃されたかのような自己防衛反応を示してしまう。ええ、努力したけどダメだったよ。はいはいリバウンドしましたが何か?デブでーす。悪かったな。やせたからって何でもうまくいくわけねーだろ。そんなネガティブな感情で心が一杯になる。

そういう人は、この章だけ飛ばそう(笑)。怒る気持ちは良く分かるが、それは怒りの方向が間違ってる。いっそこの章は「太っていると足腰に負担がかかるし成人病にもなりやすいから損だよ。手術は痛いよ」と書いてあることにしよう。「見た目主義社会」ってのも実は恐るべき真実なんだけど(この本の最初にある岡田氏の今と昔の写真、これを見て君は笑わなかった?正直に言いなさい)、今は頭から追い出す。やせてから読み直せばいい。そのときは余裕を持って読める筈だし、死ぬほど恥ずかしい事をキチンと書いている岡田氏の姿勢も理解出来るに違いない。


ちょっと試してほしいこと
この項は私が個人的に主張していることで、レコーディングダイエットとは何の関係もないし医学的な根拠もない。それを踏まえて読んでほしいんだけど、あなたコーラとか清涼飲料水って好き?毎日飲んでる?だとしたら、助走期間(食べた物を記録するだけで、特に食事制限もカロリー計算もやってない期間)中に、1日か2日だけ甘い飲み物を断ってみてほしい。代わりにお茶や水を飲む。どうしても無理ならダイエットコーラとかでも構わないから、とにかく糖分が入った飲料水を完全にやめる。どうだろう。何か身体的、精神的な変化は起きただろうか?

疲労感や倦怠感、イライラが起きたとしたら、それは「糖分の呪い」だ。いやこれ今思いついた呼び方だけど。

何が起きてるかというと、コーラなんかで大量の糖分を摂取→血糖値急上昇→うっとりと気分高揚→血糖値を下げるためインシュリン大量分泌→一時的な低血糖→フラフラ、イライラ。なんか疲れた。腹が減った。甘い物がほしい。てな連鎖反応。

不快感を解消するために、また甘いものを飲んだり食べたりしてうっとり。インシュリン大量分泌、低血糖、ふりだしに戻る。この「快楽が得られる行動を学習して繰り返し実践する行為」を心理学用語では「強化行動」と呼ぶ。うーむ恐るべしデブスパイラルトラップ。

ま、この症状そのものは糖分を断って数日すれば治まるんだけど、どんなものかを体験しておくのも悪くない。岡田氏の「いつまでもデブと思うなよ」では、食欲を「欲望」と「欲求」に分けて説明してあるんだけれど、この糖分の呪いで引き起こされる衝動をあえて分類するなら「欲望」のほうになる。腹ぺこで何か食べないと動けなくなってしまうときの「欲求」とは違う。

ダイエットも中盤戦になりカロリーを計算するようになった頃、空腹感でフラフライライラすることがある。「疲れた」とか「腹が減った」とか。食べる量を減らしてるからだよなー、自分はもう少し食べた方がいいのかもなーなんて感じたときは、この呪いの感覚を思い出してほしい。もし禁断症状のほうの悲鳴であれば「あ、呪いのせいだ。解除しないとね」と冷静に受け止めること。飢餓感の正体さえハッキリすれば、怖がる必要はない。自分はやせるんだ、やせたいんだと思っていれば大丈夫。普通に食事をして食べ物が糖に分解され、自然のペースで血糖値が上がればじきに治まる。

逆に「欲求」からくる自然の空腹感だったら危険信号だ。カロリー制限が行きすぎてて糖分が不足してるのかもしれない。ただちに食べ物を見直す必要がある。


あわわ、長くなったから続きは次回

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