財政破綻ってのは

ものすごく単純にいうと、借金が期日までに返せなくなること。借金にも色々あるけど、日本で言えば国債が返せなくなる状態ってことかな。

で、このところ消費税アップの話で引き合いに出されるのが、まずヨーロッパ諸国。あちらは20%前後。対する日本は5%と低い。いわく「イタリアで増税したところ財政再建の道を示したと市場が好感。長期金利が下がって経済成長をささえた(サンケイより)」とか。

でも、ちょっと待てよこの話。日本の場合、長期金利あがってる?財政が破綻しそうなら国債の長期金利は上がるんでしょ?上がってないじゃん。金利なんかタダみたいなもんだし。


さらに、増税を市場が好感したっていうけど、そりゃ当たり前だ。だって国債を買ってるのは他国なんだから。他の国がイタリアに金を貸してて、デタラメな財政でデフォルトしそうだからハラハラしてた。おまえら税金上げてでも財政を建て直して借金返しやがれ。と思ってるんだから。財産を売っぱらうなり増税するなり、破綻する前にとにかく金を作れと言うに決まってる。


じゃあ日本の場合はどうかというと、国債は国内でほとんど保持してる。つまり、国に金を貸しているのは我々だってこと。借金してるんじゃなくて貸してるの、我々が。逆に外国人が国債を買ってないんだから、デフォルトしても彼らに直接の被害はない。もちろん返せなくなると他に沢山の問題は起きるけど、ここではとりあえずおいておく。だって金利は安定しているし円高だし、国と通貨への海外からの信任はとんでもなく高いんだもん。国債なんて国内問題でしょ。金利分だけお札を刷ってお終いにしちゃえばいいじゃん。デフレなんだし。

てことは、増税して財政を再建させるってのはどういうことか。これは、国民から広く浅く金をむしりとって、国債を持ってる人に渡すという所得移転にほかならないわけですよ。それも国内で。つまり、国債を買っている金持ち年寄り世代に、ロクに資産も持っていない若い連中から巻き上げた税金をあげますよってこと。これが「財政再建」なのだよ。

それでも財政が健全化すればいい?甘い。

破綻が懸念されるギリシャの消費税はすでに19%。他にもPIGSと呼ばれる新興国グループも収支報告が適当なんじゃないかと疑われ破綻懸念があるんだけど、そちらも20%程度の消費税をとってる。そんだけとってもダメな国はダメなんだよ。日本が消費税を10%にしたって、まずは高齢者の福祉予算にザブザブ使われ、余りが道路建設に回っておしまい。30%くらいにしてやっとこさって感じか。


じゃあどうすればいいだ。いやいや、そこがおかしい。

新型インフルエンザ騒動を思い出してほしい。マスクやら消毒液やら買い占めに走ったでしょ。でも、あの新型で何人死にました?「ちゃんと対応したから被害が少なかった」のなら、新型ではない季節性のインフルエンザはどうでした?高価なマスクなんか買えない他国の死亡率は?

結局、ワクチンやらマスクやらを作ってる連中が大もうけしただけなんだよ。新型インフルの感染爆発で人が大量に死ぬ、というのがウソだったわけ。こういうのをフィアーアピールって言います。不安を煽って物を買わせる手法。まあ本来はウソをついちゃいけないんだけど、大義名分があれば愚民を騙してもいいって考えてる人には通用しないわな。

財政再建ってのも、誰が発言しているのか注意してみれば、だいたいは財務官僚出身者か年寄り。もう話にならないんだけど、このグループが最大の受益者だから仕方がない。まず前提として財政破綻とブチあげ、その枠内で議論させる。破綻するなら増税しか結論はないと最初からわかってるくせに。

まあ、こういう話をマユツバだと思う人は、借金の内訳を精査してみると良いと思う。あるいは国債の発行と買い取りで財務省は何をやっているかとか。あいつらホントに嘘つきだから。


なんかさあ。ただでさえ金がない若い連中から、さらに金を搾り取って、職も取り上げて、ついでにゆとり教育で知恵まで奪って、財政再建もクソもないと思うんだよね。私は年寄りだし金も未来もないよ。財政が破綻してもらっちゃ困るグループに属してるよ。でも、今の財政破綻詐欺はあんまりだと思う。いかにして人生を勝ち逃げするかばかり考えている連中が、若い者を食い物にしてる。そんなことだから年寄りは邪魔者扱いされるんだよ。もうちょっと立派な大人になろうぜ。お互い。

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