テレビを物色しに行く ー2

前回までのあらすじ

テレビを物色しに家電量販店に行った私は、品質の劣化に驚いたのだった。
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私が若い頃は、工業製品てのは世代と共に性能や品質が向上するもんでした。それが今は安くするためなら粗悪になってもかまわないという、技術者不在のハリボテ製品を乱発。こんなものが流通する世の中になってしまったんですねえ。どうりでインチキな健康食品や美容方法が大手を振ってのさばってるわけだ。ヒアルロン酸だのコラーゲンだの、経口投与で効果があったら科学者はいらんがな。消費者も賢くならないと。

で、家電メーカーさんはどうするの?韓国はともかく中国をはじめとした新興国相手に価格競争で勝てるとでも。品質が悪くても構わなくて、技術は日本から盗み放題で、労働者は奴隷並の扱い。そんな国と消耗戦を繰り広げても仕方がないでしょう。勝ったところでルールを変えられちゃうんだから。

まあそれ以前に、肝心の製品の品質が落ちてるんじゃあダメだな。魅力がない。欲しくない。いらないこんなもん。これからは品質もデザインも良い物が売れる時代だよ。

とけなしてばかりじゃ可哀想だから、ここで逆転大ホームランの秘策を授けて進ぜよう。いやあこのブログ見たあなたはラッキー!

シェア拡大のポイントはリモコンだ!




あ、「なーんだ」とか言わない。そこの人。

今回、テレビを見物してて思ったのは、どれもこれもソロバンみたいなリモコンが付いてたってこと。デカいしボタンは多いし。本来、テレビのリモコンなんてこんなもんで充分でしょ。電源、チャンネル、ボリューム。地上波とか衛星とか、そんな切り替えボタンなんかいらない。チャンネルボタンで切り替わってくれればいい。

「でも自慢のあの機能やこの機能や留守録はどうする」って、そんなのは★ボタンを押すとテレビに表示されればいいんです。そうすると携帯のようなメニューが出て、機能が選べるようになればいい。ポイントは★キーを押せばすぐにテレビ画面に戻るってこと。そこだけ押さえとけば迷わない。

で、このメニューやらなんやらを、今までのように技術者に仕様を考えさせて、小学生にアイコンをデザインさせて、初老の管理職がハンコ押して承認するのをやめて、ちゃんとお金をかける。iPhone大好きとか言ってる連中を集めて意見を聞く。目的の機能までメニューからたどり着けなかったら、それはいらないと判断し、実装しないくらいの情熱をもって細かく作る。

そうやって、とにかく操作が簡単で使ってて楽しいテレビにする。そして、いわゆる簡単リモコンみたいな安いプラスチック製のリモコンはやめて、手に取ったときの質感が良い物にする。ボタンも電導ゴムのぷにゅぷにゅしたのはやめる。テレビを使ってて、おそらく最もよく使うものを安くしてどうする!

なんだったらApple社と提携して外も中も作ってもらってもいい。いくら払っても構わないんじゃないかな。それだけで、一定のシェアを確実に確保できるんだから。

それが完成したら、そういう機能をデジカメとか他の製品にも広げていけばいいじゃん。今のデジカメのメニューもひどいよ。あんなもの、Appleあたりが乗り込んできたら全滅だ。そうならないためにも、そろそろユーザーインターフェースについて真剣に考えようよ。

この辺の話は、特に管理職クラスの老人にはまったく通じないから、若い連中がなんとかするしかないんだよな。でもそれは、いつか来た道。今は頭が固くなって何でもかんでも反対する年寄りも、昔は上司に反発して今の地位がある。だからあなたが何とかしなさい。

私?私はオッサンだもの。はははっ。

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