あ~年寄りは怒りっぽい。それは私です。
某コンビニで、いわゆるスマートカードにチャージすることが多いんだけど、そのたびにイライラさせられる。こいつのユーザーインターフェースが悪過ぎなのだ。以下は技術者から見たインターフェースの改善提案。というか、技術者はこんな考え方をするんだな的な方針で読んでいただくと良いかもしれぬ。
まずはおさらいなんだけど、チャージするときは以下のような手順を踏む。
- スタートのボタンをタッチ
- カードを乗せろと指示されるのでセット
- チャージまたは残高照会のボタンをタッチ(ここではチャージ)
- おつりは出ないと脅され、了解ボタンをタッチ
- 現金投入口が開くのでお金を入れる
- お札を飲み込んだ後で投入口がまた開き、さらに追加するか聞いてくる
- 次へボタンをタッチ
- チャージ金額の確認画面。了承ボタンをタッチ
- チャージが完了し、領収書がいるかどうかを聞いてくる
- 不要を押して終了
ああ長い。これならレジに行って1000円チャージと言う方が早い。この端末は動作もトロいしセンスも悪いし、まったく最近の若いもんは、こんな粗悪品しか作れんのかっ。
さて順番に見ていこうか。まず最初のカードをセットするところ。せっかくの非接触型カードなんだから、ボタンを押さなくても乗せたらすぐに次の画面へ移動してほしい。駅の自動改札で、タッチする前にボタンを押したりはしないでしょ。
そして問題なのが3番。チャージするか残高照会するかを選ぶボタン。こんな画面いらない。スタートしてカードをセットしたら、とにかく残高を表示して、チャージと終了ボタンだけ出せばいい。客に何かを選択させるのは最小限に。基本じゃん。
つぎの4番は最近追加された警告画面。これもうっとうしい。おそらく一万円札を入れちゃって全部チャージされた客のクレーム対応なんだろうけど意味ないって。というか責任回避のためにユーザーの負担を増やしてるだけだ。ゴミを捨てるなとかネコにエサをやるなとか、看板だらけにするお役所と同レベル。
本当はおつりが出るようにすべきだけれど、それが無理でもここで出す画面じゃない。こちとら急いでるんでいっ。この画面はなしで。
そして6番。お札を入れた後の、投入口の再開口。なんでまた開くかね。セブンおっとっと某コンビニの調査では、お札を何回もわけて入れる人が半数を超えてるのか?銀行みたいに小銭を追加投入するならいざしらず、チャージで再度開く必要はない。これも不要。
8番のチャージ金額確認で、おつりが出ない警告を出す。チャージ額が指定できないんだから、おつりが欲しい人はここで気がつくし、そうじゃないような人はどっちみち最初に警告しても気がつかないって。
これを採用した場合の流れは以下。
- カードをセット。自動で画面が変わり残高が表示される
- チャージボタンをタッチ。投入口が開く
- お金を入れる。フタが閉じ金額が表示される
- 了承をタッチしたらチャージ完了
- 領収書の不要ボタンをタッチして終了
シンプル。
たとえば東京の地下鉄を思い出してほしいんだけれど、乗り越し清算にしろチャージにしろ非常に良くできている(一部、古いタイプは除く)。先にカードを入れようがお金を入れようが大丈夫だし、おつりも出る。なにしろ券売機や精算機は混むから、処理が遅かったり流れが悪かったりすると行列が伸びて大変なことになるからだ。この辺、何気ないけどプロの設計が光ってる。あ、JRのえきネット用端末は史上最低の出来。
それにひきかえコンビニは…。最近では銀行もひどい。現金を引き出したいだけなのに、わけのわからん宣伝を表示し、次へボタンをタッチしないと止まったまま。客を立ったまま並ばせたあげくが、列の流れを止めるようなインターフェース。顧客を大切にしてないことがバレバレ。
なんでこんなことになったかというと、それはもうコスト削減の影響でしょうな。安いところに丸投げするから、こんなVisual Basic + .Netで高校生が作りました的なものが流通しちゃう。最近だと、スーパーのレジにもこの手の粗悪なのが増えてきて行列ができてる。
もうひとつは経営者の理解不足。iPhoneが売れたりアマゾンが業績を伸ばしても、そこに使いやすさがあるってことが理解できてないし投資もしない。社長と仲良しのIT業者に投げて、学生が作っておしまい。
ということはだ。この辺にビジネスチャンスがあるぞ若者よ。まあ今はIT業界もゼネコン化し、ゴミみたいなソフトを何千万円とか無茶苦茶な値札を付けてマスコミや出版業界に売りつけてるけれど、あんなもの10年もすれば衰退するって。その次を狙って頑張るのだ。なにしろ市場はゴミであふれてるんだから、まともなものを作ればどうにでもなるぞ。お手本はAppleとかGoogleとか世の中に沢山あるから。いいなあ。らくちんじゃん。