映画「96時間」を観る

なにこれすごいっ。

主人公は元CIA捜査官。娘と暮らすことを夢見て退役するも、妻には逃げられ親権は奪われ、カリフォルニアで寂しく隠居生活。そんな彼の一人娘が旅行先のパリで誘拐される。事件発生から96時間を過ぎると被害者の救出は絶望的。最愛の娘を取り戻すため、父親は単身パリに向かう…。


公式サイト

とにかくアクションシーンがすごい。カーチェイス、銃撃戦、殴る、蹴る。そのどれもが重く、ゲームのようなチャチさがない。観てて痛みを感じるのは「ヒストリーオブバイオレンス」以来か。反射的に体が動いて人を殺してしまうタイプの主人公が、超人的なパワーで迷うことなく敵をなぎ倒していくんだけれど、ボーンアイデンティティーのような嘘臭さがないし、トランスポーターのギャグのような格闘シーンもない。

主人公がまたシブいっ。これがハリウッド映画だと、とにかく妻は強く正しく、旦那は情けない感じに描くけれど、そんなダサい演出は一切ない。硬派な男が「娘のためならエッフェル塔だって破壊する」なんて言ってのけるんだから、こりゃ燃えるぜ!

日本の配給元が愛だのなんだのと女性向けに宣伝したおかげで(アホだよね)敬遠してる人が多いと思うけど、アクションものが好きなら観ておいて損はないですぜ。あ、実は私、スピルバーグのTAKEN(原題が同じなんだよ)と間違えて借りたってのは内緒にしといてくれい。

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